西行と崇徳上皇・その後の静御前 三刷
ISBN:9784863870253、本体価格:900円
日本図書コード分類:C0021(一般/単行本/歴史地理/日本歴史)
96頁、寸法:148×210×6mm、重量163g
発刊:2017/02
【内容紹介】
〔西行と崇徳上皇〕
保元の乱に敗れて讃岐に配流となり、怨霊になったとまで言われる崇徳上皇の通説とは異なる人物像を書いた。
中央で書かれた古典では、讃岐に配流された上皇が京都を恨んだように書かれているが、讃岐に残る伝承では、上皇は歌会を開いて住民と触れ合うなど温煦な人柄であった。 ここでは上皇と西行の歌を交えながら、上皇の人柄を浮かび上がらせ、権力側が上皇の人格を捻じ曲げて後世に伝えたとしている。
〔その後の静御前〕
讃岐に残る静御前親子の遺跡と伝承を筆者が自分の足で歩いて調べたものである。
すなわち、静御前は鎌倉での舞の後、母の磯野禅師とともに母の故郷、讃岐に帰ってお遍路となり、崇徳上皇の遺跡や西行の足跡、屋島の戦跡などを訪ねて歩く「。そして世の無常を感じ、長尾寺で髪を下して出家して、小さな尼寺で、念仏三枚の生活に入るが、若くして他界したという話。
【謝辞】
本文で用いた写真の大部分は筆者が撮影したものであるが、「西行と崇徳上皇」における崇徳上皇関連の一部は坂出市観光課の了解を得て同市が発行している文献4、7などから引用させて頂いた。またその原稿執筆に当たっては、筆者の実弟松井實の絶大なる協力を受けた。彼は坂出市に住んでおり、地元で発行されている文献の提供を始め、現地での遺跡調査にも同行してもらい、有益な意見の提供を受けた。
「その後の静御前」の現地取材では願勝寺の住職・武田英照氏、三木町の横山和之氏、ならびに筆者の実弟・松井實などから多大の協力をうけた。関係各位に謹んで御礼申し上げる。
また図2の日本画「静の舞い」(150号)は筆者の友人、照井昌光氏(新興美術院理事)によって描かれたもので、平成18年の夏、筆者の仲介により、照井氏から静御前の菩提寺・願勝寺に寄贈されたものである。
【目次】
西行と崇徳上皇
(1)はじめに
(2)佐藤義清(西行)と崇徳天皇
(3)保元の乱
(4)讃岐へ配流
(5)配所での崇徳上皇
(6)重仁親王の来訪
(7)重仁親王・謎の逝去
(8)崇徳上皇の崩御
(9)西行 讃岐へ―崇徳上皇鎮魂の旅―
(10)むすび
参考文献
その後の静御前
(1)はじめに
(2)静の母、磯禅師
(3)静御前
(4)屋島での戦い
(5)静の舞い
(6)やがて母の故郷へ
(7)祈りの日々
(8)静御前の最期
(9)現存する遺跡とその後日談
(10)むすび
参考文献
表紙絵/横井 寛
【著者紹介】
〔著者〕
横井 寛
〔イラスト〕
横井 寛
【出版社から】
好評につき増刷しました。